おっぱいについて

マイママ保健室Q&A赤ちゃんのたくさんの「???」にお答えしています。

5つのサクランボ

おっぱいについて

おっぱいのはなし

断乳?卒乳?…いえいえ、離乳と言いましょう。

赤ちゃんが産まれたら、いつか必ずすべての人が通る道の一つに「離乳」があります。
言葉としては「断乳」や「卒乳」などありますが、何か意味がちがったり、方法が異なったりするのでしょうか。
ここでは、みんなが困っていることや、自分にはどんな方法がいいのかを考えるきっかけをつくり、お母さんにとっても、赤ちゃんにとってもこれからの生活に前向きになれるように考えていきたいと思います。

「断乳とは」…母親側の都合で授乳継続をやめること。日にちを決めて、その日からおっぱいを飲むことをやめること“断乳”は強制的にやめること。
「卒乳とは」…子供側の意思で授乳継続をやめること。徐々に授乳回数を減らしていき、子どもが自然に自分からやめるのを待つこと赤ちゃんの気持ちを第一に考え、自然にやめていくこと。

そんな風に書かれていますが、これらの言葉は、医学的にも定義づけられた言葉ではないようです。基本的には「離乳」という言葉を使いますので、「断乳」や「卒集」という言葉にとらわれる必要はありません。

最近は「断乳」「卒乳」「自然卒乳」「自然断乳」など言葉の氾濫があり、いろいろ書かれている文章を見受けますが、どこかに定義された言葉ではないようです。保健指導における総合的な言葉としては「乳離れ」という言葉が使われることがあります。

参考:《「離乳」として幼い動物が母親のミルクに依存していた状態から他の形の栄養方法に移行する、あるいは以前の習慣または結びつきから疎遠にされることを意味する》

【母乳保育ガイドブックより】
あえてマイママでは「離乳」という言葉を使います。

「泣くことがつらい」「まだもう少し飲ませたい」「ご飯食べないのに、やめてしまったらどうなるの」「周りからまだ早いといわれる」「おっぱいが大好き」などなど…。
もっともっとこのまま飲ませてあげたい気持ちや、もうそろそろ離さなくてはいけない気持ちや、やめるときに激しく泣き叫ぶだろうなという想像やいろんなことが頭の中で交差します。
自分の中で混乱したまま準備をしないで始めたり、応援してくれる人がいないまま始めたりすると親子で大変になってしまうことがありますので、先ずは気持ちを整理することから入ってみましょう。

動機としては健診を受けたときに、「そろそろ断乳の時期ですね」といわれて「もうそんな時期になったんだ」と思いながら始める人が多いかと思います。

話だけ聞いて、なかなかきっかけをつかむことができず、あれこれ悩んでいるうちに赤ちゃんもお母さんも時期を逃してしまうことがあるようです。
先ずは、赤ちゃんもお母さんも心身ともに準備ができているかどうか。
 
赤ちゃんが泣くことで、ヘトヘトに疲れてしまいつい口に含ませてしまう。
泣けばもらえることを知っている…本当は抱っこでもよかったのかも???
でも、ママの心の中には「おっぱいやめるんだ!」という思い込みがあって「おっぱいがほしくて泣いているんだ」という罪悪感(?)に似たような感情がわぁ~とあふれてしまうことがある。
それは、大きな不安やストレスとなって混乱を招くこともあります。
「本当は、そうじゃないんだよ」ってアドバイスを誰かがしてくれたらこんなに苦しむことはなかったかもしれない…。
 
*身体的理由
*体が疲れる
*夜眠れない
*こうしたことから起こる体力の低下
*精神的理由
*そろそろやめようかと考えている
*ストレスがたまる
*生活的理由
*リズムが決まらずまだ何度も飲ませている
*きっかけがつかめない

1. 3回食になった
2. あまりご飯を食べない
3. わが子はおっぱい大好き!
4. 一人で遊ぶことができるようになった
5. おっぱいを含ませてもらうまで延々と泣き続ける
6. 泣き続けた後、必死で飲む
7. 泣き続けた後、たいして飲まない
8. ママがかまってあげると気分転換できる

こういったことを一度観察してみましょう。

ママの感じる幸せな気持ち
※おっぱいを飲んでいる姿で幸せな気持ちになれる
※抱っこしている赤ちゃんの身体や表情を見て大きくなったなぁって幸せを感じる
※天使を抱いているような気持ち
 
ママの感じる苦痛や不安な気持ち
※2時間おきの授乳に体力ヘトヘト
※でも、これは私にしかできない使命なの!!
※苦痛と使命感の混乱
※本当に 食事は順調に進むのだろうか…

このギャップに悩んで苦しむのだ~
「つらい!」「悲しい!」「不安!」
 
赤ちゃんはもしかして自立したい?
もっと甘えたい?
わが子はどっちかな?
月齢とともに変化をします。個性もあります。
「食う・寝る・遊ぶ」から経験を通して学習していくのが人の発達です。
依存したい子ども、自立したい子どもいろいろですね。

早い子どもは2歳から記憶が残るよ。
実は…「断乳」も「卒乳」も同じことなのかもしれません。
初めて迎えるお母さんと赤ちゃんの自立です。不安があって当たり前のこと。
一人ではなく、支えてくれる人がいるといいいかもしれないですね。
しかし、中には一人のほうが気持ちを楽にして離乳ができるという人もあります。
自分なりの方法を見つけるために少し早い目から確認しておくといいですね。
離乳をすることでお母さんも赤ちゃんも見違えるほど大きな成長があることを楽しみにしながら、その時期を待つことにしましょう。
 
おそらく…
※激しく泣き続けた後、おっぱいよりもお母さんに抱っこしてもらう方が嬉しそうな表情になったとき
※おっぱいを口に含ませても、しっかり吸わないで遊ぶ
※気分転換ができるなどなど

日々赤ちゃんは成長していますので、新しいことに興味を持ち自分の世界を広げていますから次のステップに進むことを怖がる必要はないようです。

赤ちゃんのサイン

少しずつサインが赤ちゃんから出してくることもあります。

*遊び飲みをするようになった
*一気に吸いつかずにくわえているだけ
*飲みながら周りにあるおもちゃや遊びが気になる

など色々な形で出てくるようになります。
それが幼児としての自立が始まる頃なのでしょうか。
自分の意思で何かをしようと行動ができるようになった頃がサインと見てもいいかもしれません。
生活の中で気分転換をするための工夫をしてみましょう。

世間で言われるような儀式が必要なのではなく、お母さんの安心した表情です。
離乳は大きな成長です。
次のステップを踏み出す前の第一歩です。
親子で支えあいながら、頑張ってみましょう。数日です。
「途中であきらめないこと」
このことだけは、どの方法にも共通しているようです。

離乳を試みたものの、赤ちゃんが欲しがって泣くために、根負けしてオッパイをあげてしまい、自己嫌悪に陥ってしまった場合。
ほんの少しだけお母さんと赤ちゃんのタイミングが合わなかっただけということが多いようです。
こんなときは時期を改めればいいことですから、ママも気落ちすることなくもう一度、お互いの気持ちがそろうのを待ってみましょう。
不安は禁物。もう一度二人で確認してみましょう。
次への気持ちの持ち方としては不安を残さないようにすることでしょうか。

ママたちが体験してきたおはなしからは、夫や家族の励ましというのは大きな支えになるようです。
しかし、中には一人のほうが干渉されなくてスムーズにいくママもあるようです。
それぞれの状況に応じて自分に合った方法はどのような形なのかを考えてから実行に移すほうがいいかもしれないですね。

おっぱいはいつバイバイするの

いろんな情報がありすぎて悩んでしまいますね。
お母さんと赤ちゃんのタイミングが合えば時期はあまり気にしなくてもいいようです。
ここでは健診でお話ししてきた一部を紹介します。

離乳を始める時期はお母さんと赤ちゃんが相談して決めましょうとマイママではお伝えしています。
子どもというのは日々新しいことに挑戦しいろんなことを学んでいます。
発達も日々大きく変化しています。
赤ちゃんの脳って、それはすごい早さで多くのことを吸収していますので1日ごとの変化が大きいことを実感されていることと思います。
心身の発達からいうと個人差はありますが、目の前にある自分のお手々がおもちゃになっていた時期を通り過ぎると回りにあるお気に入りのものに手が伸びてそれで遊びだします。
口の中に入れて確かめてみたり、眺めてみたり新しい世界を知るようになってきます。
その頃になると、食事も少しずつ進みだし、食べることにも興味を示すようになり、口の中に入ったおかゆをお母さんが「おいしいねー」っていうとニコッと笑いながら食べることもありますし、逆になかなか食が進まないと悩むこともあります。
まだまだ、1回食、2回食の後にはミルクやおっぱいを飲んで足りないエネルギーを追加しますが3回食になって少しずつ、遊びながらでも食べられるようになってきたり、おっぱいを飲む量が減ってきたりしたら、いよいよお母さんの心の中でもちらりと「そろそろバイバイなのかなぁ…」と思うようになってくるようです。
歯も上下で4本生えてくるとかなり遊び飲みをする時などは痛みを伴い飛び上がることもあります。
それが面白くて何度も噛まれて、そのうち乳首が切れてしまうこともあります。
まだ、きちんとした目的はないけれどお母さんが声を出したり、かまってくれたりすることが嬉しくて自分からサインを送ってきます。
そのやり取りが楽しい時期ですがかかわりの中で気分転換を促すことができる時期が10か月ごろにやってきます。
遊びの世界も広がる時期ですね。
その後、赤ちゃんはサインをしながらお母さんの目を見て行動を試すようになってきます。
すごい観察力です。
何度も高いところから物を落としたり、わざと口からお茶をだしてみたりしてお母さんの様子を観察します。
1歳近くになると今まで以上に自己主張をするようになります。
発達上では必要な自己主張ですが、実はここに大きなポイントがあるようです。
「もっとちょうだい」の意思表示が強いとママも負けてしまうようです。
強制ではありませんが、赤ちゃんの発達から考えるとかかわりの中や、自分で気分転換ができるようになり、食生活のリズムが出てきた10ヶ月ごろが卒乳のおすすめ時として提案をしてきました。
それぞれの考え方や育児の状態は異なりますし、最近ではできるだけ長く飲ませてあげましょうということも言われるようになりました。
しかし、お母さんと赤ちゃんが一緒に決めることが一番いいのではないかと思っています。
ぜひ、マイママに参加するお母さんたちの体験談も参考にしてください。
いろんな時期に、いろんな形でその時期を乗り越えてきた姿が参考になりそうです。